がんという言葉

がんという言葉は「社会のがん」という用い方をされることがあるように、負のイメージとして使われることが多い言葉です。新明解国語辞典によれば、「そのものの内部に有って、容易に取り除くことの出来ない障害、欠点の意にも用いられる」とあります。

今は二人に一人が何らかのがんになる時代です。
確率でいえば夫婦のうちどちらかが、生涯のうちでがんになります。
つまりがんは決して珍しい存在ではなくなっています。

辞典にも記載されているように、がんに対して否定的なイメージを持つことは当然のことではあるけれども、すべての事には裏表があり、がんにもきっと表の部分はあるのだと思います。
例えば、「がんに罹患したことで家族と濃密な時間を持つことができた」と話された方がいました。「世界は光にあふれている、すべてのものがまぶしく見えた」と書き記された方がいました。
がんの表(陽)の部分を見つけることは簡単なことではありません。無理にこじつけ、自身を納得させる大きな努力がいることなのだろうと思います。
でもがんの表の部分にほんの少し目を向けることができれば、楽になることもあるのでしょう。

私自身ががんとなった時に陽の部分を見つけることができるのか正直わかりません。
陰の部分だけを見つめて過ごし続けるのかもしれません。
でもそれも、誰からも否定されるべきではない一つの生き方なのだろうと思います。

今は、関わりを持ったがん患者さんがほんのちょっとだけ陽の部分を見つけることができるようなお手伝いができればと思います。

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